シ ズ ち ゃ ん ち の 便 器 事 情



タイトルで嫌な予感がした方はブラウザバック。
何も察しなかった方もブラウザバック。

ぬるエロ、外道系、色々ひどいので18禁。








 水を受けとめる器のように軽く丸めた掌に、煙草の灰を落とす。細くて白い指先がビクッと反応するのを見て、溢すなよといえば掌に力を込めて耐えた。
 随分と長く膝立ちにさせていたので白い太股が時折ぶるぶると痙攣し、苦しげな吐息を洩らしている。耐久性にはやや難があるようだった。
 ふうと煙混じりのため息をついて、短くなった煙草を灰皿に押しつけた。
「――ッ!」
 途端に薄っぺらい背中が跳ね上がり、床についていた膝ががくんと崩れて、座り込んでしまった。毎回これだ。安物だから仕方ないのだろうが。
「手前、灰皿の自覚あんのか?あ?」
 苛立ちの隠せない声で低く問うと、全身を奮わせながら口がはくはくと動いて、ごめんなさいと言いたいらしいことが分かる。
 その口から出る音は、一部のマニアには喜ばれるらしいが、この安アパートでは近所迷惑になりそうだったので、購入時の無料サービスで喉を潰してもらってある。
 必死に力を入れて何とか膝と肘を立て直し、元の四つ這いに戻った。薄い背中にマグカップを置いて、落とすなよと先に牽制しておけば、唇を噛みしめこくりと頷いた。
 浮き出た肩胛骨が、テーブルとしては邪魔だと思う。

 以前、アパートの水洗トイレが故障したときに、勤め先の社長に薦められて購入したのがこれだった。元々はネット通販で出回っていたらしいが、最近は普通の家電屋でも受注生産している。このあいだ、ハンズで叩き売りされてるのも見た。
 商品名は「十徳便器」、最近は便器という響きが悪いと苦情が入り「万能家具」とも言うらしいが、やっぱり便器のほうがしっくりくると思う。
 基本は両肘と両膝をついた四つ這いだったが、自由に体勢を変えられるのも十徳便器の可能性を広げている。手首を束ねて括り祈るように組んだ掌も、俺は開かせてさっきのように灰皿にしているし、中にはつまみを載せる小皿にする人や指をアクセサリー掛けにしたりと、用途は様々らしい。
 背中は本来なら椅子にするらしいが、俺が買ったのは割安な細身タイプだったので自分が座るのは到底無理があり、主にローテーブル代わりにしている。まさに十徳だ。
 インテリアとしても使えるよう見目のいい人間から造るのが通例で、一人暮らしの男には特に人気だなんだそうだ。俺がこれの購入について弟に相談したときにも「話し相手にもなるから丁度いいと思う。兄貴、意外と寂しがり屋だし」と幽は言った。どこまでも俺を案じてくれるよくできた弟に涙すら出そうになったが、結局喉はつぶしてしまったので話し相手にはできない。
 個人的には壊れたトイレの代わりに便器として使えれば問題がなかったので、男には女性器が人気らしいが、俺はこれまた比較的安かったという理由で男性器を選んだ。
 見た目もそこそこでいいとは言ったのだが、俺の便器は男性器というのを差し引いてもかなりの美品で、白く滑らかな肌や柔らかい絹のような艶のある黒髪に切れ長の瞳と薄い唇の絶妙なバランスは、俺の部屋には不釣り合いに感じるくらいに整いすぎている。素材がいいのだろう。
 在庫処分品になっていたのが不思議だったが、その理由は買えばすぐにわかった。
 そうやってかなりケチったので、トイレの修理費よりは少し高いものの、驚くほど格安であった。ちなみに弟の出ていた通販番組から注文した。

 下着を下ろして取り出した自身を唇に押し付けると、当たり前のように開かれる。いや、当たり前のようにというか当たり前のことだが。
 先端を差し込んで小用を足した。わざわざ水を流さなくても飲み干すし、おわったあとに拭かなくても舐めとるので、実に経済的だった。
 汚れた先端を舌が拭い唇を窄められると、不意にやわく歯が当たる。最近抜いてなかったせいか僅かに反応してしまった。
 本当は歯なんかいらないしオプションで抜いてもらうことも出来たのだが、プラス五千円だと言われて断ったのだ。歯の当たる感触も悪くないので、抜かなくて正解だったと思っている。
 どうせなので扱きあげて硬度を増すと、俺の意図を察して唇と舌も今度は明確な刺激を与えて手伝ってきた。頭はいいらしく、中々要領はいい。これも固体差が大きくあるそうだ。
 完全に勃起して先端からカウパーが滲みだしたところで、キュポンと音を立ててそれを引き抜く。これには俺のそれをくわえると吸盤みたいに吸い付こうとする癖があって、鬱陶しいといくら言っても直らない。
 十徳便器の一番のウリは、何か不満があったり機能を追加する場合、叱ったり教え込んだりすれば簡単に改善し、犬に芸を仕込むように自分好みのカスタマイズができるということにあるのだが、この便器は大抵のことは要領よく何でもこなすくせに、いくらこちらが言ったところで癖や態度をまるで直そうとしない。くわえるくらいで息を荒げるくせも直せと、俺は何度も言った。
 まあ気にしなければ良品、と言ったところか。何せ安物だ。
 はぁ、はぁと息を荒くしながら全身がカタカタと小刻みに震えているので、仕方なく背中のマグカップを下ろす。ありがとうございますと唇が動いた。礼を言う機能よりは、我慢機能を付けてほしい。
 四つ這いの後ろに回り込み、ギンギンに天を向いた自身を穴に宛てがった。
 いつでも用意させているので、すんなりと中へ飲み込まれていく。
「〜…!は、―――ァ、ハ」
 サイレント設定にしておいて良かったと思うのはこの時だ。パカッと大きく開けた口から音が漏れていたら、きっとアパートを追い出されていた。
 こればかりはどうしても身体が崩れてしまうので、繋がった尻だけは落ちないように持ち上げてから動き出した。
「は、ァふ…っ、っ」
 パンパンと尻と腰骨が密着する音が響く。何度もうちつけると、きゅうきゅうと締め付けて搾り取るように轟く。ここの出来は一級品だと購入時の説明でも受けたが、確かにここまで具合のいいものは早々ないだろう。
「く――ッ」
 一番奥に吐き出して、暫くひくひく轟く内壁を堪能し余韻に浸ってから、ゆっくり引き抜いた。ぶるぶると震える背中が強ばって、きゅっと尻を引き締めて中のものが溢れないように堪えている。
「は、ぁは……ハァ」
 突っ伏したまま暫く動きそうになかったので、床が汚れそうだと心配になった。掃除もさせられるが、やっぱり自分の精液が垂れるのは気分がよくない。
「早く流してこい」
 命令すれば分かりにくいが微かにこくんと頷いて、生まれたての仔鹿のように震えながら、四つ這いで身体を起こした。
 機械と違い命令すれば勝手に処理もしてくれる。面倒なメンテナンスはほとんど必要なく、もし不調が出れば自分から訴えるようになっているため、機械が苦手な俺にはありがたい。
 一歩進むたびに丸い尻に力が入って穴がきゅっと締まる。それでも伝い落ちるものを見て、今度百均で栓でも買ってこようかと思った。最近は十徳便器の普及と相まって、それ用の便利用品も増えてきているのだ。
「床も拭いとけよ」
 もちろん手前の出した汚いモンもだ。
 床を汚すだけの排泄器など、それこそいらない気がするのだが、嫌なら女性器を買えっつーことなんだろうな。女性器は高いのだ。
 ひく、と肩が揺れて首だけを捩って振り返る。肩口からこちらを見やる赤い視線に、殺気が籠もっていた。格安だった理由はこれだった。反抗的な態度にクーリングオフされること3回、次は廃棄されるところだったらしい。
「不良品のくせに文句あんのかよ」
 舌打ちをしてこちらも殺意を籠めて睨んでやれば、向けられた殺気は一瞬にして消えた。怯えたように縋るような視線が暫くこちらを見ていたが、これ以上股の間を伝うそれが床を汚すことを恐れたのか、やがて尻を高く掲げた姿勢になって、慎重な足取りで再び一歩、這いずった。
 その濡れた尻穴を見てまたムクムクと湧く衝動があったが、一度洗浄してからのほうがいいだろう。何せ、口のほうは小便を流し込んだのだ。
 俺は尻穴をオナホとしても使うようになってから、すっかり風俗の類には行かなくなった。あまりに具合がいい。
 自分の怪力で壊すのが怖いからと、女に対して気後れし欲求不満に陥ることもなくなった。そのおかげかイライラすることが減り、物を破壊することはほとんどなくなった。最近の俺はかなり経済的に余裕がある。
 他にも色々な機能があるし、また持ち主の扱い方次第で用途は無限大に広がる上に、長く使い込むこともできるのだ。
 トイレはすでに直してあるが、こちらのほうが使い勝手がよく重宝している。
 十徳便器のない生活など、もう考えられない。






あくまで個人の感想です。
十徳便器は天然の人間を使用し、材料調達から製造までひとつひとつ職人の手作業にて行いますので、実際の商品とは異なることがあります。













春は変態が湧きますね。
ごめんなさい。

ブラウザバックプリーズ
inserted by FC2 system